2017
10.31

こころの健康の授業(保健体育)

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信大の附属小学校5年生の養護教員の保健体育の授業にゲストティチャーとして参加しました。

先日の親(PTA役員)や教師も参加する学校保健委員会のミニ講演でも「心の健康には援助希求できることが大事、大人は相談されたらちゃんと応えてね、それが相談するという力を育てる。大人もできることは助けて、自分でできないことは専門科や他の人にも相談しましょう」と親や先生の側にもお伝えしておいた、それで子どもに対しても授業・・。
このへん、ちゃんと学習指導要領にもあるのね。

テーマは心身相関を理解する→対処方法を考える。ということ。
このへんは個人精神療法やディケアのプログラム、職場のメンタルヘルスの講演、発達障害の子どもと親のアンガーマネジメントプログラムなどでもやっているのと共通する部分も多くやっぱり基本なんだろうな。

事前アンケートでは悩みの無いという子どもが過半数だったけど思春期にはいっていろいろ出てくるからな・・。特に人間関係、さらに親子関係、自分との関係・・。おまいら覚悟しとけよ・・。
イライラした時や悩みがあるときの対処法として子どもたちに聞いたら・・「殺す」、「自殺する」などと大きな声で言う子も(^_^;)(自分や他人を傷つけない方法で)

グループ話してもらって、好きなことをする、大きな声を出す、物を投げる、寝る、食べる、リラックスする、話す・・。見方を変える、などいろいろ意見がでました。
こちらからお伝えしたのは、まず落ち着け!逃げろ!キレると損ということ。イライラって思い通りにならない時に沸き起こる未分化な感情だからわかりにくいよね・・。
体を動かしたりして発散して、リラックスして、しっかり食べて、よく寝て、スッキリした頭で考えましょう。

つぎに一人で悩むな!ということ。自分の頭だけでいい考えが浮かばなければ他人の頭をかりるための相談しましょうと。相談相手は担任や親、養護の先生やスクールカウンセラーもいるよと・・。どうしても苦しければ病院に来てね・・。とお伝えしました。
ある子どもから「精神科ってどんな相談が多いの?」と本質的な質問が・・。基本は悩みを何でも相談してもらっっていいよろず相談だけど、居場所がないとか、自分をコントロールできないとか、死にたくなったりしたときかなぁ・・。

小ネタとしてもっていったアロマのエッセンシャルオイルも予定通り注目されたけど、みんな匂わせて〜と小瓶を男子に振りまかれて教室に森の香りが充満しましたとさ。

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2017
10.03

”札幌市自閉症者支援センターゆい”のレポート

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 札幌に行く機会があったので、社会福祉法人はるにれの里、札幌市自閉症者支援センターゆいを見学させていただいた。

札幌郊外の公共交通機関や大きな道からやや外れたエリアの、立方体の無落雪屋根の住宅が並ぶ住宅街と、工場や倉庫が点在するエリアにあった。札幌は計画都市であるために全般的に道幅が広く、道も多く渋滞がすくなく(冬季は除雪で雪山ができ違うのかもしれないが)車での移動(今回はタクシーでお金はかかったが)は時間がかからず快適である。

全国から見学者も多いようで見学は3000円(4時間以下)の協力金と明瞭会計である。
1時間弱の時間だったが、所長さんが施設やグループホームを案内してくださり、質問をうけて下さった。 

  SapporoYui2  

札幌市からの指定委託管理のゆいは永久的な入所機能はもっておらず、地域移行のための施設(定員30名)、ショートスティ6名。生活介護(定員44名、自立訓練定員6名)からなる。
コーディネートやコンサルテーション機能や地域の啓発活動は同一建物の2階にある発達障害者支援が担っており、法人内外の他の事業所とも連携しながらやっているそうだ。
ゆいの廊下でつながった建物群にはユニットになった居住エリアと、日中の活動のエリアがある。
体育館もあり大きなトランポリンなども設置されていた。
エリア内は適宜、移動式の壁やパーティションで様々に区切れるようになっており、日中活動においてもなるべく利用者の動線がかぶらないようにと配慮されている。敷地内には生活介護の作業所や築山のあるプレイグラウンドもある。  

自閉症者支援センターゆいは札幌市の児童施設に過年齢児が増え、入所施設からの地域移行が言われるようになって、受け皿として指定委託管理をうけて設立され今年で10年になる。
対象者は人口200万弱の札幌市全域から、地域での支援で何とかならなかったような、支援区分6、行動障害のスコアが10点以上の方などで、IQは測定不能〜20くらいの最重度の知的障害を伴う自閉症かつ強度行動障害のケースを受けている。重度知的障害、重度自閉症の困難ケースは積極的にみるということで他の福祉法人とは住み分けができている。
彼らは人の刺激に弱く、言語でのコミュニケーションは困難で排泄なども自立せず、自傷や他害、異食などの行動障害が続いており、3年間を目処にアセスメントをおこない、環境を整え地域に点在する同一法人の運営するグループホームへと移行している。利用者の平均年齢は30歳弱くらいとのことだが、ショートスティでは土日を中心に4歳位の子どもからも受けているとのこと。
相談をうけると大変なケースは「親は手離せ」と言っている。紆余曲折があり、相談支援事業所が動き、ケース検討をしてショートなどを繋いで、ゆいにたどり着く。
それでも「うちに来たって魔法はかからないよ。ゆっくりと時間をかけてやるしかないね。」と言っているそうだ。ゆいに来るようなケースでは自宅に帰るというケースはほとんどないそうである。  

 法人ではグループホームもたくさん作り、展開しているが、地域移行とは言え、グループホームも集まればコロニーということになる。ケアのことだけを考えたら集めたほうが楽だが、今後は大規模な施設はつくることは難しく、地域に点在させたほうがかっこいい、町内会費も払って、変じゃないでしょと示すのも彼らの仕事と考えているとのこと。集団にはいることで本人の好感度が下がるなら、地域の行事への参加などもしなくてもいいという発想である。  

 全般的にみんな一緒にしようという発想がそもそもなく、それぞれの人にあわせて個別におちつける環境、関わりをつくっていくのが基本。人の刺激に弱いので、パーティション動線なども区切り、活動の場所、活動のペースも個別に決めて対応している。
 もし同じ場を共有できるなら上等という感じだそうだ。居室も物がある方が落ち着く人、シンプルな方が落ち着く人、それぞれにあわせて環境調整し、壁紙を剥いで食べてしまう人などの部屋には木を貼り付け、ぶつかりながら移動する人の動線にはクッションが貼られているなど個別に対応している。そのままの環境をグループホームに持っていくそうだ。
卒業生が近隣のGHから通う生活介護では余暇型のメニューが主だが、働ける人には個別のワークシステムで大根の皮むきなどの仕事を提供している。  

 集団でのかかわりのほとんどないそういう状態をみて、親から「寂しそうだ、かわいそうだ」と懇談などでは言われることもあるが、相談員は「そうですね、できるだけ頑張ります」といいつつ、本人の安定した環境を提供すべく聞き流しているとのこと。

  支援者のスタンスで印象的だったのは大変なケースをみているのにもかかわらず飄々、淡々としているということと、決してこちらのこだわりを利用者に押し付けず、環境調整に徹しているということである。ある程度の知的能力があるなら本人のスキルに働きかけて、対人の距離のとり方などの学習を期待することもできるが、知的に重度だと環境を調整していくことに尽きる。本人が嫌がることは強制せず、不穏になって暴れるならスタッフはすぐに逃げて無理をしない。お互いが持続可能であり、だれもができる方法というのが大事であり、ある支援者としかできないということであればそれはベースラインにはなりえない。担当者が変わっても支援が継続できるように情報共有はしっかりやっているそうだ。  

  どうしても落ち着かないときには、やむを得ず行動制限もすることもあるが、切迫性・非代替性・一時性の原則は確認して親の同意をえて、しっかり記録をしながらおこなう。それでもその状態が頻繁につづくようなときは一時的に協力関係にある精神科病院へ入院を打診する。その際はこれだけのことをやりましたと示しているとのこと。もっとも自閉症に関しては入院しても大きく変わるものではないと思っており、かならず3ヶ月なら3か月で再度引き取っているとのこと。担当できてもらっている精神科医と近所の内科の嘱託医はいるが、医療への依存は全般的に低いように思えた。

食事に関しても他の人のものに手をだしたりするため、ほとんど個別にとっており、歯みがきも自分で磨ききれる人もほとんどおらず、年に2、3回ほど歯科衛生士さんにも来てもらいブラッシング講座をやってもらい、ブラシを帰るなど個別に磨く方法などを検討し仕上げ磨きは丁寧にやっているそう。

 親も一回も会いにこない方もいるが、親には親の人生があるとこだわらない。 面会に来る親も、面会からはじめ、落ち着いたら外出、そして帰省と段階を追うとのこと。それでも面会室以外の施設内での親の面会はお断りしているとのこと。それは、本人にも、他の利用者にも施設見学者と親との区別は雰囲気ですぐに分かりみんなが「俺の親はいつ来るのだ」と不穏になるからだそうだ。  

 最近は新たに強度行動障害化するケースが増えているという印象はなく、早期療育がそれなりにすすんでいる効果もあがっており、親の会活動は低迷しているが、支援者が増え、またネットなどでも情報が得やすくなったために勉強しやすくなり、気合と根性の子育てでおかしくなるということが減っているからなのだろうとのこと。まだまだ学校の先生にも学校にも当たり外れはあるが、はずれ先生にあたって、外部からの提案がうけいれられない場合でもずっとじゃないから、そのうち変わるからと相談をうけた側もあくまで淡々と対応している。学齢期は幸いなことに札幌市には放課後ディサービスが山ほどできており、ちゃんとやってくれるところに、アセスメントして整えた環境を引き継いで見てもらえるとのこと。高等部も利用できるなら利用したいとのことだが、学校で対応できず行くと不調になるようなケースは「学校へ行かなくても死にはしない」といっており、福祉サービスを優先することもあるようだ。ただ義務教育年齢卒業以降はなまじ学校に籍があるとやりにくいとはいっていた。

  全国的に有名な「はるにれの里」でも、人手不足で他の仕事もある現状では福祉業界の職員の募集は大変であり特に若い人はなかなかあつまらず、入職時には有資格者でなくても採用しているとのこと。(有資格者には多少の給与の上乗せはある)。研修体制は充実しており、法人で年をとおして週に1回程度は何らかの研修があり、研究発表なども奨励している。勉強のための本も揃っており、資格取得は応援していて試験などは公休にしたりしているそうだ。

  SaaporoYui1  


 行動障害を減らし、本人の落ち着ける状況をつくるために、本人を変えようとするのではなく、全体の流れはあるものの、動線なども他の人と会わないように工夫し、ハード、ソフト、ワークシステムともにここまで!というくらいに個別に対応していること、それでも行動障害がさまざまな要因で悪化する人もいて一定期間遠、病院に行くこともあるが、それも含めてシスティマティックかつ淡々とやっていた。最重度の知的障害と自閉症をもち強度行動障害もある群の人が集まっており、それでもなんとかしているのを見て希望がもつことができた。
 

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2017
09.17

人は、人を浴びて人になる

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夏苅育子先生の新著「人は、人を浴びて人になる 心の病にかかった精神科医の人生をつないでくれた12の出会い」を読んだ。
あざやかな黄色い素敵な表紙の本であり、パワーを感じられる本である。

NPOで安曇野にお呼びして以来、ことあるごとに声をかけていただき、学会などでも何度かお話をうかがった。そのたびに自分と母のこと周囲の人との出会いを堂々とオープンにされていかれるその姿に勇気づけられた人も多いと思う。

これまでの本や講演では統合失調症を病む母とのことが中心であったが、この本はご自身と周囲の人の関わりについてがメインのテーマになっていった。その集大成とも言えるこの本では子ども時代から順に12人の人との出会いと関わりについて丁寧に語られている。

家族会や学会などで度々講演をされているので、これまでに夏苅さんの講演を聞いたことのある方なら、読んでいると夏苅さんの声が聞こえてくるような感覚にとらわれるのでは無いだろうか。

たとえどんなに過酷で壮絶な大変な人生であっても、人が時間と人との出会いで回復していく力がある、回復するのに締め切りはないのだというのを信じさせてくれる。そしてそれを信じられる、信じて待っていてくれる人がいること自体が、病や障害があっても回復していくための最大のファクターなのである。
そうして今、夏苅先生は、夫と運営している診療所で、そして全国に講演にあるきまわり、多くの人にそのことを伝えている。

生きることに投げやりになっている人、支援の現場で悩んでいる人、家族、医療や福祉に従事する人やその卵の方々は必読の書だとおもう。

自分も自分が弱った時には堂々と周囲に助けをもとめ、また自分の周りの人を自分のできることで勇気づけられればとおもった。



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2017
09.12

大人の発達障害のセルフヘルプグループ

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2年くらい前から自分と仲間のために、ほそぼそと大人の発達障害のセルフグループを続けています。 会場を松本、安曇野、塩尻、南松本と変えながら8回目になりました。


 何らかの事業やディケアのプログラムという形にしてしまうと対等性がなくなるので、あくまでも自分(たち)のためにほそぼそとやっているセルフヘルプ・グループ(SHG)の形をとっています。 


運営もボランティアベースで基本的に誰かに何かを強制するということはありませんし、多少盛り上がるような多少のファシリテート、場が荒れすぎないように多少の仕切りはしますが無理はしません。


会場費200円を頂いてということくらいしかきまっていません。

来る者は拒まず、去るものは追わずのスタンスです。 思いついたら即行動、即発言のADHD優位のタイプの人が旗を振っているのに、他の人達が相乗りしている感じだと思います。ADHD(不注意多動優勢、衝動性優勢)とASD(孤立型、受動型、積極奇異型)でもそれぞれ全然違いますが、続けて参加していると人のフリみて我がフリ気づくといういことはあります。人はたいてい自分のことより他人のことのほうがよく見えて、励ましたりアドバイスもできますから・・。 


会場や参加者によって毎回雰囲気が違っていて、女子ばかりの会だったり、会議室でホワイトボードをつかって書きながら3つお題をだして30分ずつくらいで区切ってやったりもしました。前回ははじめて和室でやりましたが和室は輪になれたり横になれたりで良かったと思います。 枠と自由度、参加者がそれぞれに気づきと癒やしを得てかえってもらうための適度なルールやファシリテーション(仕切り)のバランスが難しいとおもいます。


積極的に話せない人への配慮をうんとということになると、小道具やパスカードなどを使って配慮された会のようになると思いますし、型をきめて構造化がすすむと、いいっぱなし、ききっぱなしのAAのようになると思います。


発達障害のSHGでは、それではやや物足りなく感じる人も多いかもしれません。

話せない人への配慮も必要ですが、ADHD優位の話せる元気な人に引っ張ってもらわないとなかなか盛り上がらないということもあります。 発言を強制されない権利もあるので、言語でのリアルタイムでの表現が苦手な人、なれるまでに時間がかかる人、観察していたい人などは場を共有するだけでもいいのかなとも思っています。 


参加条件をしぼりクローズドな会にすると同質性が担保されたほうが運営や目的の遂行はなしとげやすく予定調和的になますが参加者はあつめにくくなります。参加条件をゆるくしておオープンにして多様性があるほうが創発性が高まり気づきや癒やしの機能は高まりますが参加者をあつえめたり運営をするのは難しくなります。参加者も事前に限るとなかなか参加者も集まりにくくクローズドな感じになります。


当日参加ありとすると、集まる人数が読めない(そのため仕切りが難しい)ということいなります。 誰でも運営できる形というのなら型をきめて構造化を強めていけばよいし、ゆるくしていくならファシリテートに慣れた当事者、支援者や専門職のサポートも必要ですね。 


リアルタイムのやりとりでない文字言語のほうが楽な方のための、Facebookグループでの会場もあります。(”大人の発達障害あるあるラボ”で検索してみてください) 


こういった会のあり方の模索もふくめてラボ(実験室)と名乗っています。

明日は今日より少しでもマシな世界に。


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リアル発達障害あるあるラボ9回目 10月28日(土) 13:00〜15:00 

松本市、なんなん広場、音楽室です。 参加費200円です。


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2017
09.06

ジャズの演奏会での指導者の暴行について

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トランペット奏者の日野皓正氏が指導している子どもたちのジャズの演奏会で、演奏中に調子に乗りすぎて暴走し妨害レベルになった中学生にビンタの暴力振るった件、動画もでまわっていますね。
→(こちら)。

いろいろ象徴している気がします。この中学生は夢中になると周りが見えなくなり過去にも同様のことが度々繰り返されていたのでしょうか?であれば、期待する行動(時間なども含めて)明確に伝え、その意味合いをつたえ、守れるようにキューをだすなどの手助けもし、もし守れなかった場合の対処も決めておいて(警告しても聞き入れられなければ、速やかに拘束してタイムアウトをとるなど)、その対処を淡々とするべきだったんじゃないかとおもいます。

その場を守るためとは言え、暴力に至ってしまったというのは日野氏自身、過去にきっとそのような指導をうけてきた歴史があったのではないでしょうか。正当防衛などの例外はあれど、暴力というコミュニケーション手段はいかなる場合でも許されない、結局自分が損をするというのを大人が伝えないと子どもがそういうコミュニケーション方法を誤学習して連鎖してしますから。 明日は今日より少しでもマシな世界に。

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