2014
06.22

コウノメソッド批判

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レビー小体病を提唱してきた小阪憲司先生の講演が松本であった。
内容はさすがのまっとうさとわかりやすさだった。

レビー小体型認知症は、REM睡眠行動障害、幻視、薬物過敏、うつ、自律神経症状などの症状から、知れば知るほど診断できて、コリン不活躍、メマリー、抑肝散、セロクエル、LDopaなどを上手に使うとアルツハイマー型認知症以上に患者さんにとってメリットは大きいということがわかった。
(アルツハイマー型認知症との併存も多い。)

面白かったのはコウノメソッドについて・・。

・コウノメソッドの河野先生についてあれは問題がある。
・かってに私に教えをうけたと言っているが、教えたことはない。
・認知症学会のランチョンセミナーによばれて調子にのっている。
・名古屋のあたりではいいと思っている人はいない。
・(長寿の?)遠藤くんといっしょに飲んだ時に、河野くんをよびだしてしめてやらんといかんといっているんですよ。

などとメタメタだったこと。
特に、

・フェルガードにそまっていて業者とつるんでいること。(得にこの点に批判的)
・アリセプトなどのコリン賦活薬を3mg以下の少量でなければいけないと決めつけていること。治験でも少量でいいケースもあるが量を増やした方がいいケースもあるというデータがでている。
・いまさらシチコリンなどは使わなくてもいいということ。

などの点に批判的だった。

河野先生の著書にはけっこう現場で使えるコンセプトや処方のコツなどはあり、他にこれほどプラクティカルな治療マニュアルはないのでよく利用させてもらっているのだが・・。
その後、そのことを、河野先生の医院の近くで認知症診療をやっている先生にもきいてみたが、最近は言葉や症状の組み合わせで自動的に薬がきまるような診療で、サプリメントのフェルガードを使わない人は診ないそうであり、それで上手くいっている人は残るが、がっかりして逃げ出してきている人もいるとのことであった。

あまりにたくさん診すぎているためだろうか、介護者にもアセスメントを依頼し、患者さんにあわせて丁寧にカスタマイズをするというコウノメソッド当初のコンセプトが河野先生自身から抜け落ちるような事態が発生してしまっているのだろうか?

優れた臨床家であったのかもしれないが、あまりに科学的でない一方で、いつのまにか教条的になりすぎている点が批判されている点なのだろうと思う。

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2014
06.15

アウトリーチ

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アウトリーチなんていったら、なんだかカッコいいけど要は出前医療。例の「事件は現場でおこっているんだ。」ってこと。出張っていけば診察室や大学の研究室では絶対にわからない気付かず型、我慢型の潜在ニーズが見えてくる。そして手の届かないところに手が届く。偉い人にはそれがわからんのですよ。(失礼)

 私は、農民とともに医療を作ってきた佐久総合病院での初期研修では断らない医療を、その後、すすんだリハビリテーション科では障害医療と当事者とともに創り育てていく医療を、地域ケア科では訪問診療や緊急往診をおこない365日24時間の地域での生命と暮らしを支える医療福祉を体得した。

 車いすで生活している人の当事者の会ではその生活や苦労を教えてもらい、自分たちのパートナーとしてのドクターを育てようという思いをヒシヒシと感じた。そして同じ程度の身体障害でも、障害にこだわり支援者を困らせつづけうつうつと自宅に引きこもっていた人と、障害をもったからこそ自由に生き、寄付金をつのって地域の仲間とともにスイスアルプスにまでいった両極端な人生に出会った。そして、その違いはどこにあるのか、人はどのように回復(リカバリー)をしていくのかということに興味をもった。さらに見えない障害である高次脳機能障害の支援で行き詰まったこともあり、精神医療の世界に移ることを決めた。

 そうしてやってきた安曇総合病院の精神科では超職種の協働によるチーム医療が根付いていた。そこでも、やってきたことは同じで、ニーズがあれば宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の詩のごとく、そこに出かけていってオロオロした。様々な障害の当事者や家族のあつまりにもしょっちゅう勉強会の講師などとしても参加させてもらったがいつも教えてもらうことのほうが多かった。

 都会のように人口の密度しているエリアではないから型どおりのACT(Assertive Community Treatment)のような体裁はととのえることは叶わない。田舎ではあるものをブリコラージュ(つぎはぎ)してやるしかない。自慢の病棟は多機能に使える母艦のようなもので、深夜はホットラインの窓口の役割も果たしているし、治療やリハビリとしての場の他に、危機介入が必要なときには一時的な避難所にもなる。ディケアに訪問診療、訪問看護もフル活用し気分はサンダーバードだ。多職種が毎朝顔をあわせて情報交換をおこない、地域の支援者や支援機関ともツーカーだ。ただし怪獣マルナゲドンは許さない。おっくうがらずにこまめに連絡をとり、ケア会議もしょっちゅうやり、当事者の強みを見出し、皆が活躍できる条件をととのえ、ともに成長する。家族会やピアサポーターとのコラボレーションもすすんでいる。「医療は文化なり」というが、地域に医・職・住・遊・友をつくり育てるこうした取り組みをつづけることで地域にリカバリーをささえる豊かな文化的土壌が育まれている。

このムーブメントの広がりを偉い人達にも感じてもらいたいと思う。 
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2014
06.08

ポプラの会総会の研修会

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長野の当事者主体のNPO「ポプラの会」の総会の研修会に出向いてきました。

会は盛況で80名の参加者があり用意した資料がたりなかったそうです。
「教えて!精神科の先生」というタイトルをいただき栗田病院の田中先生とともに壇上にあがりましたが、いろいろ教わることのほうが多かったです。ミニ講演のあと、3人の当事者の方の発表と質門がありました。

質門は主に、

①コミュニケーションについて。
②お薬について。特に止められるのかどうか?
③障害とどうつきあうかについて。

というむしろ当事者の方に教えていただきたい内容でした。
会場の当事者の方から「ありがとうと言われれば言われるほど回復する病気だと聞いた。」「笑いはコミュニケーションを円滑にし、副作用のない薬。」などの至言を教えていただきました。

打ち上げの飲み会では、熱い当事者活動(地域活動支援センターの運営、政策提言や県や厚生労働省などへの陳情、行政との協業、さまざまな講演会やピアサポート活動)について教えていただきました。


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2014
06.01

地域住民にむけた当事者の講演会

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地元池田町保健福祉センターやすらぎの郷で、サポートてるてる(有償ボランティア)養成講座の一環として精神障害についての勉強会がありました。
統合失調症と双極性障害の当事者の方が自分の体験や苦労、支援してもらいたいことなどについて語っていただきました。私も話をしましたが、当事者の方の体験の話は迫力が違いますね。
他の当事者の方や支援者の方も参加してくださいました。


IMG_3169.jpg

グループごとでディスカッションしました。
その後の質疑応答では感動したなどの感想や、どこに行けば◯◯さんに会えるのか?などの質門もでました。

当事者が発現するこういう機会がどんどんひろがり、精神障害への理解が広まり、地域に居場所と出番が増えていくといいですね。

しかし当事者であることをクローズにしてグループに加わっていた方の話によると「障害者は名札をつけていればいいんだ」みたいな意見がでてたそうで・・・。
確かにそういうアイディアもありますが、スティグマになってしまうようではいけません。
根深い問題ですね。
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