2017
11.26

「自分のこと」のおしえ方

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平成29年11月25日。吉田友子先生を招いての、信州大学子どものこころ診療部セミナー「発達障害の子ども本人への診断告知」まとめ。

 まず、こんな「告知」は危険という話から。幾つかの例があったけど、結局、準備なく告知するのと、周り都合で告知するのがダメ・・。一方で本人が知りたい気持ちを持ち始めたのにごまかすと、何かまずい聞いてはいけないことなんだなというメッセージを受け取ってしまう。
 自分はどうもみんなと違っているようだと気づき始めた時期を狙って説明する。だいたい8歳を過ぎたら聞かれることに備えて準備をしておく必要がある。計画的な告知では安全な診断名との出会いを設定できる。その際には本人も保護者も具体的な支援をうけて生活が安定し、苦手があっても工夫によってうまくいく、特性は強みにもなるということを体験をつうじて実感している大事。支援をうけた体験があると抽象的なキーワードも理解できる。また他の子どもの治療計画をまもるためにも、誰彼話すことはしない能力があることも大事。大事なことだから同じくらい大事におもってくれる人にのみ話そうねと伝える。
 一方で小さいときから継続的に支援をうけられていない子どもたちの場合は、診断説明(告知)で、診断を受け入れずに支援拒否したり、逆に診断を「ご印籠」のように使用するなどの副作用がでることも・・。

 担任の先生を信用している年度で、変化の大きい春休みを避ける、親子ともに相談の場があることが望ましいなど細かな配慮も必要・・。

 脳のタイプ名としての自閉スペクトラム(約10%?)とサービスの入場券としての自閉スペクトラム症(自閉スペクトラム障害)(約1〜2%?)を意識する。医療や福祉が必要なくなれば診断名はつかなくなる。診断告知は流れの中の一つ、自己理解支援の一段階にしかすぎない。血液型や利き手のように優劣のない少数派の一つということを伝えたい。親とも相談して本人に合わせて記載を変更して、長所や苦手が、なるほど自分にはあてはまるということを確認していく。
 診断告知の意味は「なぜ、技術を学ぶ必要があるのか」を伝えられるから。それは「劣っているからではなく少数派だから」ということ・・(日本人が英語圏に旅行するために、安全安心な滞在のために英語を学んだり、翻訳機などの支援機器をつかうのと同じ)。
 自己否定的な技術向上を避けることが肝心。(特別な工夫や技術を使えば使うほど自分が普通でないと感じて、自己嫌悪(=目標は普通になること))では、せっかくの技術習得が自己肯定につながらない。

 学齢期、成人までに生きる上での必要な技術全てを身につけることはできない(例えば契約やパートナーシップなど)から、相談する技術が大切。相談したら良いことがあったという実感が相談意欲を育て、相談者としての成長につながる。

詳しくは著書も参照ください。


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