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認知症を理解する劇 2014松本バージョン

認知症キャラバン・メイト養成講座で松本市の包括の選抜メンバーと寸劇を演じた。
講演などを頼まれた時には主催者にも汗を書いてもらうことにしている。

実は担当者が演劇部で上手くまとめてくれシナリオの細部にも手をいれてくれた。

役者揃いで小ネタの入ったアドリブがバンバン出る素晴らしい演技で驚いてしまった。
骨格としては使いやすいと思います。
著作権フリーなので適当に改変して演じてみてください。

講義としては一般的な話のほか、認知症は本人にとっては慢性混乱症であり、そのことを周囲や社会が認知することが必要な病気であること。病気であり、老化であり、障害でもありますので、世界一の高齢化社会の日本では医療者だけに任せないで、全体で受け入れていくべきこと。
 製薬会社のCMが伝えていることと、現場の医者や家族、支援者がが地域の人に伝えたいことがズレていることなどを引き合いに出しながら、現場で感じていることを寸劇にしたりしてサポーターに伝えてほしいということと、当事者や家族が語る場を作って欲しいというようなことを話しました。そのような流れの中で今後はアルツハイマーカフェのような方式が主になるであろうこと、そして認知症をとっかかりに他の精神障害への理解と支援につながってほしいことも。

以下、寸劇のシナリオです。著作権フリーで改変自由ですが一言報告をいただけるとテンション上がります。

認知症キャラバン・メイト養成講座 (2014年1月24日)
    認知症を理解する劇 2014松本バージョン


ナレーション
医師
ウメさん
嫁(サツキ)
息子(ヒロシ)
娘(ノブ子)
小林さん(ディスタッフ)

(登退場はすべて、受講者に向かって右へしてください)

ナレーション:腰椎の圧迫骨折で「しなの病院」に入院したウメさん。慣れない入院で夜になって混乱してしまいました。

(声のみ)
ウメ・・「たすけてくれ~。こんなところに閉じ込めて。なんでこん               なことするだい。あんた何するだい!」

ナレーション:しばらくしてウメさんの混乱は落ち着きましたが、入院中、精神科にも受診し、診察や神経心理学的検査、頭部CTなどの結果、アルツハイマー型認知症と診断されました。

(診察室・医師、椅子へ座っている。サツキとヒロシが入ってくる)
 
ここはしなの病院の診察室です。どうやら主治医の先生から、ウメさんの症状について、家族へ説明があるようです。
********************************

医師:「認知症が考えられますね。」

サツキ:「やっぱり・・。お義母さん、最近、出かけて帰れなくなったり、同じことを何度も聞いたり、スーパーで同じ物を何回も買ってきたりしてどうも様子がおかしいと思っていたのよ。」

ヒロシ:「認知症って、昔の痴呆症のことですか?どういう病気なんですか?」

医師:「高齢者には比較的ありふれた脳の病気です。年をとればとるほど患っている人は増えます。いったん獲得した知能が低下し、物忘れなどの症状が徐々にすすみ、日常の生活が困難となってくるものです。」

ヒロシ:「入院前はあんな混乱はなかったです。入院したことで認知症になってしまったのですか?」

医師・・「今回のことは、「せん妄」という急激に起こる、一時的な混乱でしょう。
ただ、もともと認知症が徐々にすすんできていて、新しいことを覚えたり、時間や場所を認識する力が低下してきていたようです。
それに入院という環境の変化や体調不良が重なり脳が混乱したのでしょう。その部分は回復しています。」

サツキ:「先生、認知症を治す方法はあるのですか?」

医師:「認知症をきたす病気はいろいろありますが、ウメさんの場合はアルツハイマー型認知症という一番多いタイプの認知症が疑われます。
アルツハイマー型認知症は組み合わせて使えば症状の進行を最高で1〜2年遅らせる薬もあります。また混乱を緩和したり感情を安定さす効果が期待できる薬はいくつかあります。
ただ薬も上手に使えば役には立ちますが、下手な使い方では逆効果です。
むしろ周囲の人の理解と支援が大切ですね。」

ヒロシ・・「理解と支援?」

「そうです。それがないとウメさんは徐々に進行する認知症という病気をかかえ混乱した状態に放置され、できないことを責められたり怒られたりして不安定になります。」

サツキ・・「具体的にはどうすればいいんですか?」

医師・・「認知症を理解し、認知症を抱えて生活する気持ちに寄りそうことと、歩くのが大変になったら車椅子や杖が必要なように、認知力が低下して難しくなっていくことに対しての支援していくことが必要ですね。
それを一緒に考えていきましょう。」

ヒロシ・・「そういえば昨年、職場の役所でもサポーター養成講座ってのもやっていました。出られなかったけど・・。」

医師「ええ、国をあげてさまざまな取組がなされており、地域にもサポートの仕組みが増えています。サポーターも増えて理解と支援もひろがっていますよ。」
   (3人退場)
*******************************

こうしておばあちゃんは病院を退院し、進行を遅らせるお薬ものみはじめました。そんなある日のこと・・。

  (ウメさん、鍋で料理している。そこへサツキが帰ってくる)

サツキ:「ただいま~。仕事から戻りましたよ・・・。あっ、お義母さん、それは私がしますから、休んでいてくださいよ。」

ウメ・・「サツキさんが忙しい忙しいっていうから手伝おうと思ってやっているじゃないかね、なにいっているかい・・。」

サツキ・・「お義母さん、いつも腰が痛い痛いって困っているじゃないですか・・・。ん、ちょっとあら、何の匂いかしら、焦げ臭いにおいがするじゃない。」

ウメ・・「そうかい、におうかい?」

サツキ・・「お、お義母さん、大変、鍋が焦げているじゃない!火事になる寸前でしたよ。もう、お義母さん、火をつかうことは二度としないで下さい!」

ウメ・・「え、しらねーだよ。」

(ヒロシ登場)
ヒロシ・・「なんだいまた喧嘩しているだかい。」

ウメ:しら~。

  (3人退場)

ナレーション:次々とこのような困ったことがおこって来ました。そしてまたまた、大変な事件が起こってしまったのです。

********************************


  (ウメ登場、いそいそと)

ウメ・・「おとうさんが遺してくれた大事なお金と、年金が入る大切な通帳だからね。孫の誕生日におもちゃを買ってやるだ。
  あれれ、通帳がない。
こっちでもないし、おかしいなぁ・・・。どこにしまったかや?
そういえば、サツキさんがお金をいっぱいもっているし、ひょっとしてサツキさんがもっていってしまったのかや?

   (ウメ退場)

ナレーション・・その日の夕方、娘がウメさんの家にやってきて、話をしています。

   (ウメ、娘座っている)

ウメ・・「ちょっと、聞いてよ!私の通帳がないのよ・・・。サツキさんが持って行っちゃったのよ。悔しくって・・。いつもいじめられているの。」

     (サツキ、仕事から帰ってくる)


 サツキ・・「アラー、のぶ子さん、いらっしゃい。ゆっくりしていってくださいね」

のぶ子・・「ちょっと!お義姉さん、ひどいじゃないですか。いくらなんでもお母さんの通帳をとってしまうなんて・・。」

サツキ・・「通帳なんてとっていないわよ。お義母さんがしまったのを忘れて騒いでいるのよ・・。
  (サツキ、タンスなどを探す)
お義母さん!ないって言った通帳、ここにあるじゃないですか」

ウメ・・「やっぱり、あんたが隠していたんだね!ひどい嫁だね!」
のぶ子・・「サツキさん、いつもお母さんをいじめてるんでしょ。お母さん、電話口でいつも泣いているのよ!」 
サツキ・・「[こっちこそトンチンカンなことばっかりされたり、濡れ衣を着せられて大変なのよ。泣きたいくらいよ・・。]

のぶ子・・「そうかなあ、まだまだしっかりしていると思うけどなぁ。でも、前に病院でアルツハイマーって言われたことがあったけど、ちゃんと治療しているのかしら・・。」

  (3人退場)

*********************************
ナレーション・・しかし認知症症状が徐々に進行するとともに、ウメさんの混乱は激しくなって来ました。

ウメ・・「サツキさん、お盆の準備はできたのかい・・。」

サツキ・・「お義母さん、まだ冬ですよ。それに、汚したパンツを押入れにかくしてしまうし・・。ご飯1升もたいて、もういい加減にしてください。」

ウメ:「おとうさん~。みんながいじめるだ。早くお父さんのいる西の国に行きたいだ。実家の四賀に帰るからね、あたしゃ・・!」
  (ウメ退場・・続いてサツキぶつぶつ言いながら退場)


ナレーション:また、おかしなことを言っている、と思ったサツキさんはそのまま放っておきました。でも、本当にウメさんは、家から出ていってしまったのです。
     
(サツキ登場)
サツキ「全く、お母さんたら、どこ行ってしまったのかしら。いないわ。本当に出て行ってしまったのかしら・・。あら、本当にいない。あ、あなた!お母さんが見当たらないのよ・・。」

  (ヒロシ登場)

ヒロシ・・「え~っ!ばば、どこ行ったんだ・・・。警察に連絡しなきゃだめかな・・。」
(しばらくウロウロする)

サツキ・・「私、もう少し、お母さんのことしっかり考えてあげたほうが良かったのかしら。こっちの気持ちばっかり言って、怒ったりして、どうしよう・・。
  (のぶ子登場)

サツキ・・「あっ!のぶ子さん、いいところへ!おかあさんがいななっちゃって、見かけなかったですか?」

のぶ子・・「えっ!見かけなかったわ。どうしよう。いつからいないの?どこへいったのかしら・・。」

サツキ・・「おかあさん、帰ってきて下さい~。」


(・・・・ウメ、小林登場。ニコニコして帰ってくる)

サツキ・のぶ子・・「あ、お母さん!よかった。帰ってきてくれたのね!。」

サツキ:「あら、デイサービス、てきねー屋の小林さんじゃない。」

小林さん「ウメさんをディサービスの送迎の途中でお見かけして。連れて帰ってきました。
ウメ先生は小学校の時の担任の先生だったんですよ。子どもに人気のある、とってもいい先生だったんですよ~。デイサービスでは、利用者様にいろいろ教えてくれていますよ。とっても生き生きしているんです。さすが、先生ですね。」

ウメ・・「ほら、サツキさん、なにぼさっとしているの!この人達に、お茶出してあげて・・・。この人いい人でね・・。いつもとってもよくしてくれるのよ。」

サツキ・・「そうだったのね、おかあさん、出来ることだってたくさんあるのに、家では、何にもさせてもらえなくて、切なかったのね。」

のぶ子:「私、あれからお母さんのことが気になって、認知症のサポーター養成講座うけてきて、よくわかったのよ。できることは、じぶんでやっていかなくちゃいけないのよね。怒られて、とっても辛かったのね。」(オレンジリングを見せる)

ウメ:「どうにかこうにか、若い時のようにやれりゃあいいだがね・・。なんだか、今日はみんなやけに優しいじゃないかい・・。どうしたんだい。」

ヒロシ・・「母さん・・。わるかったよ。認知症だからってお母さんはお母さんなんだよな。みんなの力を借りながら支えていくから・・・。」

小林さん:「また、うちのディに来ていろいろ教えて下さいね。」

*********************************

ナレーション:その後のウメさん。認知症は少しずつ進行していますが、デイサービスや家族、周りの人の力を借りて、楽しく穏やかに毎日を過ごされています。

  
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プロフィール

toipsy

Author:toipsy
地域医療、リハビリ、地域ケアなどを経て、長野県の精神医療分野辺縁に生息。児童思春期青年期、発達支援中心。セルフヘルプ、ピア、地域づくりなどに興味があります。
2013年以前の記事はこちら

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