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夏苅郁子先生の講演会。

安曇野市の精神障害の当事者、家族が中心となって開催した野の花セミナーで夏苅郁子先生をお呼びしました。
聞いているだけで安心する染み入る声と、実体験に基づく壮絶な話で聞き入ってしまいました。
ディスカッションも盛り上がりました。

IMG_2710.jpg


実母が統合失調症であり、若い頃からさんざんな思いをしてきた精神障害の家族であり当事者であり精神科医である夏苅さんは、家族の思いを伝える運動をしていきたいと週末は全国を行脚されています。

看護師であった母親は入院のため離れて暮らした時期もあり、幼い時から苦労されてきました。成人してからも上手く病気の母とは関われず、10年間縁をきっていたそうです。
自らも心を病んで摂食障害や自傷行為などもあり精神科にかかり薬ものんでいたこともあったそうですが、幼少時に温かく接してくれた叔母と過ごした3年、それと母の病気をみとめず過去をなかったことにして再婚した父ではあったが教育の機会を与えてくれたことが回復につながったそうです。夫ともめぐりあい、「我が家の母はビョーキです」をみてであった中村ゆきさんに触発されて、カミングアウトしてからも患者さんにも受け入れられ仲間がふえたそうです。
支援者、とくに若手の精神科医にむけて強調していたのは「生活」を知ることの大切さです。診察室で、診断をしているだけでは病気は分かりません。「あなた病気の人、私治す人」では、治療はできないのです。
実体験から恐ろしいと感じることは、それでも精神科医として通ってきてしまったことだそうです。
葛藤を抱えることが「寄り添うこと」であり、過酷な現実・医師に言えない家族の声を聴いてほしい。 当事者さん・家族が求めるのは、生活に支障のない事です。そのために 精神科医は、福祉も経済も勉強しなくてはいけませんし、いろんな職種・立場の人に会って、話を聞いてほしいと。
家族に向けては、家族にも人生がある。家族が「支援者としての人生」だけを生きてしまうと泥沼になると訴えていました。家族に関しては、まず、ケアしない権利を保護する。その上で、ケアする権利を保障する。これがないと、家族のリカバリーは起こりえません。そのためには地域にさまざまな受け皿が普通の生活圏に必要ということも強調されていました。
最後に「人が回復するのに 締め切りはありません。」という言葉でしめくくられました。


IMG_2712.jpg

ディスカッション後も語り足りない面々は、「カフェだ・もんで」に移動。
統合失調症、発達障害、躁うつ病、アルコール依存症などの当事者や家族、支援者が集まって語りました。

夏刈先生に関しては、こちらにインタビューがあります
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toipsy

Author:toipsy
地域医療、リハビリ、地域ケアなどを経て、長野県の精神医療分野辺縁に生息。児童思春期青年期、発達支援中心。セルフヘルプ、ピア、地域づくりなどに興味があります。
2013年以前の記事はこちら

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