Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://toipsy.blog.fc2.com/tb.php/424-3302fc23

トラックバック

コメント

[C327] 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

るえか式心理教育実戦セミナー

ディケアのスタッフ4人とともにひだクリニックの「第6回るえか式心理教育実戦セミナー」に参加してきました。

「るえか」とは、ひだクリニックのトレードマーク(前の公園にもカエルの像がありました。そっちが先?)の「かえる」を逆から読んだ言葉で「帰る」の反対の「出て行く」という意味。そしてこじつけでしょうが「Recovery Unit Educational Community Approach」の頭文字でもあるそうです。

 ちなみに「ひだクリニック」から派生した組織に株式会社MARSというのがあってこっちは火星と「Medical and Recovery Service」の頭文字をとった言葉だそうです。千葉県流山市の周辺にはカフェオリゾンテや多機能事業所マーレ、お好み焼き麦太郎など宇宙つながりの名前をもついろんな関連団体や事業所がどんどん増殖しています。

 ひだクリニックの取り組みは「都市部版べてるの家」、「イタリアでのとりくみっぽい」という先進事例で全国的に注目を集めています。安曇野周辺で心理教育や就労支援、当事者や家族の集まりなどいろいろやっている自分としては是非一度お訪ねしてみたかったところでした。

 昨年の秋に松本で開催されたディケア学会の折に肥田ドクターと木村ナースが安曇総合病院で講演をしてくれたのをきっかけに、ディケアスタッフ数名が見学に行きました。
そこでハマったスタッフに今回のセミナーへの参加を誘われて今回自分も初めて行くことができました。

IMG_2901.jpg


ひだクリニックのあるのは、つくばエクスプレスと武蔵野線の交わる南流山駅のすぐ近くです。
秋葉原駅からつくばエクスプレスの区間快速でわずか23分。
クリニックやディケアの建物とは別に駅近くの別のビルに借りたスペースが研修ホールとなっていて、13都道府県から50人以上の参加者がありました。研修ホールでは毎週家族会などのイベントが開催されているそうです。

るえか式心理教育の内容は一貫して当事者や家族をエンパワーメントするもので、希望や健康な部分に注目した心理教育であり、わかり易い言葉でふんだんな例えで色んな角度から病気や薬について繰り返し説明がなされていました。疾患や薬について、くりかえし伝えることで、だんだん当事者や家族のあいだの共通言語となってくるので話が早いようです。

栄養士の伊藤さんの心理教育もまったく同様なスタンスでした。看護師が中心となり血液検査なども計画的になされ、栄養指導が入り、システマティックに生活習慣病もフォローされていることにも感心しました。
またピア活動(当事者の仲間通しのたすけあい)も大事なポイントで当事者研究、SST、WRAPなどのセルフヘルプを中心としたプログラムに力をいれていました。

IMG_2859.jpg
(SSTのグッズ)


見学もさせていただいたクリニックの待合室はカフェのようで、診察室も落ち着いた調度品でした。待合室のモニタに心理教育のスライドを繰り返し流すというのはうちでもマネできそうです。

IMG_2860.jpg


ディケアはひだクリニックのビルの地下と3階にありました。
適度な負荷をかけたリハビリが重要ということで、様々なプログラムを通じて、様々な体験、練習ができるようになっています。地下は学生食堂といったような雰囲気で、その奥の小部屋にはLaLaという模擬会社、となりに栄養相談室がありました。3階は大きめの高級マンションの一室といったおもむきで和室とキッチン、LDKがあり家具などは少なくこざっぱりとした部屋でした。家と違うのは、大きめのちゃぶ台がいくつかあり、ホワイトボートがあることでしょうか。レストランのメニュー形式でディケアのプログラムが紹介されているのが洒落ています。

IMG_2888.jpg


ここでは当事者たちが中心となってSSTをベースとしたプログラムを多数企画、運営しており、その数90個以上だそうです(!)。運動系プログラム、就労支援系プログラム、栄養系プログラム、イベント系プログラムなど各自にあったプログラムを選べます。回復し力をつけてきたエリートの当事者(ゴディバのチョコレートと例えられていました。)が企画も予算も申請して実行するという形です。
フットサルの試合にでて勝つことを目指したり、音楽フェスにいったり、キャバクラに行ったりなんていうのもあったそうです。恋愛もトラブルも大歓迎ですが、苦労やトラブルがおこっても、みんなで解決を考える。SSTや当事者研究が定着しています。このあたりは「べてる」の都会版という感じ。それでもディケアに入って3ヶ月までの定着はスタッフの責任とのことで、綿密にフォローするそうですが・・。
まずは、desireを満たすための居場所としてのディケア、そしてneedsをみたすお祭り的、レクリエーション的ディケアとなり、demandがみえ、ためになるプログラムをおこなえるところまできてセルフヘルプが可能になりアクティビティが上がります。「自分の目標にあった薬」と「適度な負荷」でやりたいこと、将来の夢にちかづくことができる。「できるが増えるとしたいが増える。」ということです。

ディケアの様子はなんだか学生時代のアルバイトやサークル活動を彷彿させました。
これらは社会性を獲得する機会だったのですが、そういった経験をする機会がなかった人、あったけどできなくなってしまった人などにそういった機会を提供しているのでしょう。

回復期にディケアに通えるようになり、ある程度良くなると親も「いつまでもプラプラして」と言いたくなるのですが、焦らないでくださいとのこと。「遊べない人は働けない」というポリシーだそうです。20日連続カラオケという企画をたてたときは脱落者も多く、当事者も好きなことでも疲れる、仕事に行くって大変だというようなことを学べたそうです。

IMG_2885.jpg


普通のプログラムでは物足りなくなってきたら、ひだクリニックのディナイトケアのプログラムとしての職業訓練の模擬会社あります。報酬はありませんが、上司に扮したスタッフが一般社会よりもビシビシ厳しくやって、理不尽なことも体験するそうです。そこでは院内外から依頼をうけてセミナーの資料作りなどの作業をしたり、外線取り次ぎなどをしたりしているそうです。

ここまでくるとディケア卒業も目前で、ディケアの利用をへらしながら作業所や就労支援施設、アルバイトをするなどさまざまにステップアップしていくそうです。

IMG_2908.jpg

夜の交流会に使われた小さなホテルのレストランは就労継続B型の施設として、委託を受けて運営しているそうですが、当事者が活き活きと働いている様子が印象的でした。

翌日は、ひだクリニックで力を入れている家族への心理教育プログラムに参加させていただきました。6回で1クールで毎週末に開催。8年前にひだクリニック開院した時から開催しているそうです。
評判をよび、連れ合って遠方からの参加者も多く、リピーターもたくさんいるようです。最初の2、3回はお試しで500円の実費ですが、その後は親自身のカルテをつくってショートケアとして参加しているそうです。講演終了後は知り合いになったグループで食事にいったり相談しあったり勝手に助けあって親自身もリカバリーしていきます。福祉就労の事業所がお弁当やお茶の販売もしていました。

今回は木村ナースの話でした。精神医療の歴史やおかしなところ、薬、病気についての基本的な知識、希望をもてる話、繰り返しの話、偉大なるマンネリズムのいつもの話です。近くの人とちょっと交流する機会をつくたり、水戸黄門の歌をオリジナルで歌ったあと、どんぐりコロコロでうたったり、オー牧場は緑で歌って、見方がかわるというのを体験したりという、お決まりのパターンを組み入れてあっという間の2時間でした。
最近は最後にゆずの「雨のち晴れるや」をテーマソングとしてみんなで歌っているようです。

ひだクリは地域住民や自治会とコラボしていて、メンバーも実行委員となって運動やお祭りに参加したりして、若い人が多く喜ばれているようです。さらに近所のガストや小僧ずし、カラオケ屋でもヘビーユーザーで地域に貢献しています。支援をうけつつの一人暮らしの方も沢山いて、不動産屋もアパートを喜んで紹介してくれるそう。

恋愛、結婚もすすめていて、結婚にいたったカップルも何組もいたり、子どもをもうけたり、マンションを買ったり・・。エリート当事者も。フットサルやバスケチームもあって、勝つことを目的に真剣に練習しているようです。そして海外旅行にも出かけたりしているそう。希望が持てる話です。


ディケアの疑似就労グループから発展した当事者中心の株式会社MARSで多角経営しており当事者に不動産の転借もしているそうです。その他にNPOもあって当事者ならではの多機能事業所も運営していて医療ではやりにくいニーズをカバーしているそうです。収入も増え年金もどんどんきられているメンバーも多く、これだけ後からどんどん利用者がくれば地域作業所で起こりがちな出来る障害者の抱え込みなんて問題はおこらないでしょうか。
そして、政策への働きかけとしてはピアサポータースペシャリストを診療報酬、施設基準いれたいと主張していました。


2日間の研修でたくさんヒントをいただきました。
学校や宗教的なコミュニティを彷彿させましたが「るえか」の名のもとにあつまる自助グループ的な側面も大きいのでしょうね。適応能力の高い統合失調症の慢性期方を広域からあつまっており、公共交通機関の乏しく知的障害をともなう群からアルコール依存症まで多様なニーズに応えなければならない地方の病院のディケアでそのままというわけにはいきませんが、ヒントをたくさんいただきました。
自分も外来や病棟業務で忙殺されていますが、もう少し仕事を整理してディケアや地域活動のテコ入れができる時間をつくりたいなとおもいました。 
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://toipsy.blog.fc2.com/tb.php/424-3302fc23

トラックバック

コメント

[C327] 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

toipsy

Author:toipsy
地域医療、リハビリ、地域ケアなどを経て、長野県の精神医療分野辺縁に生息。児童思春期青年期、発達支援中心。セルフヘルプ、ピア、地域づくりなどに興味があります。
2013年以前の記事はこちら

検索フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー

10 | 2017/03 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。