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2018
06.11

幼児の虐待死、無差別殺傷事件の報道に接して

Category: 未分類

先日、新幹線のぞみ車内で青年による無差別殺傷事件がありました。
容疑者が精神疾患(発達障害、アスペルガー症候群?)で入院歴があるとの報道があります。また5歳の幼児が、行政的、医療的支援からはずれ虐待死したという悲惨な事件の報道も続いています。これらに紙一重の事例は現場の支援者は日々経験されていることと思います。

殺人自体は減っていますが、自殺者は多いままですし、こういった事件はなくなることなく続いています。政府がやろうとしていることを見ると、強者の今だけ、金だけ、自分だけの政策で、ますます弱者に厳しくなってきているように思います。

虐待や発達障害と反社会的行為との関連は私自信、注目せざるを得ない分野です。最近のさまざまな事件の精神な鑑定には必ず発達特性と養育環境の双方の視点もはいるようになってきています。

少し古い本ですが、「非行と広汎性発達障害(藤川 洋子著、日本評論社)」などがわかりやすいと思います。発達特性と親子の関係から解きほぐしています。観念上の父殺しと自然死に近い形での母との別れが必要と説いています。

また、犯罪にいたる要因の研究ではリスク因子と保護因子の関係で説明するのが一般的かと思います。教育ジャーナリストの品川裕香さんの著作などに詳しいです。

発達障害はその育てにくさゆえに虐待のリスクにもなりますし、少数派ゆえに理解や支援を得られにくく家や学校、社会での不適応を繰り返すと被害的認知をもちやすいなどの成人期以降の社会不適応のリスク因子の一つにもなりえます。

しかしその一方でASDの場合は自閉性が保証されれば自分なりの世界や楽しみを持った上で、社会生活においてはユニークな視点を持ちながらもむしろルールをしっかりまもる良き市民(研究職や職人、アーティストなど)になるでしょう。

またADHDの場合は多動性や衝動性、向刺激性を保証されればアスリートや冒険家、ベンチャー、危険を顧みない仕事に従事するなど危機要員として、また世界の限界や楽しみを広げてくれる存在として活躍できるでしょう。

発達障害を社会不適応のリスクにしないために、理解と支援、場合によっては幼少期から継続した支援と親も含めたケアが必要で、医療も教育も福祉もバトンをとぎらせることなくつないで伴走していくことが必要です。
不適切な養育環境に関しては、親への支援をベースとしながらも、どうしても家族での養育が難しければ適切なタイミングで社会的養護(里親など)も必要と思われます。

また格差や貧困を解消し、社会全体で子育てを支援する体制を充実させ、リスク要因のある子どもや家庭環境でも虐待に至らず、保護要因が十分に上回るように、子どもの貧困の解消、一般の子育て支援を拡充することが、結果として親の養育能力に乏しい子ども、発達障害の子どもも救うことになります。

少数派が声をあげられる場を維持し、社会全体の対話を促進しすること。
そしてすっかり歪んでしまった我が国の政治をまっとうに機能させることも必須と思います。
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